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日本古来の和をルーツとする「ファシリテーション」「ファシリテーター」

ファシリテーションは会議のスキルと思われていますが、ファシリテーションはあらゆる場面で活用することができます。ダイバーシティ社会において欠かすことのできない、日本古来の和をルーツとするファシリテーションに「極和(きわみ)」と名付けた「極和ファシリテーション」と「極和ファシリテーター」について詳しくご紹介します。

【1】「一般的ファシリテーション」と「極和ファシリテーション」の違い

 

ファシリテーションはアメリカから入ってきたコミュニケーションスキルの一つで、主に会議で使うスキルと思われています。しかし「和を求める」ファシリテーションは、ディベートが得意なアメリカ人よりも日本人に合っているよね、という声をよく耳にし、その大元を探ると実はファシリテーションのルーツは日本にあるのではないかと推察されます。

しかも、ファシリテーションは会議の場面だけではなく日常のあらゆる場面で活用することができ、ダイバーシティ社会に突入している現在においてファシリテーションはあらゆる場面で欠かせないものとなっています。このあらゆる場面で活用できるファシリテーションを2010年に「極和(きわみ)ファシリテーション」と名付けました。

【2】一般的ファシリテーション&ファシリテーターとは!?

(1)一般的ファシリテーション

ファシリテーションとは、「引き出す」「促す」という意味を持ち、合意形成、アイディア創造、教育・学習、成長、向上などあらゆる知識創造活動や問題解決に向けて支援し、促進していく働きを意味します。

日本ではファシリテーションは主に会議で使うスキルとして広まっています。しかし、ファシリテーションは人が二人以上存在するところで「目的」「向上心」「成長意欲」のいずれかがある場面であれば、どのような場面でも活用することができます。

【詳しくはこちらの記事もどうぞ】

(2)一般的ファシリテーター

ファシリテーターとは「ファシリテーション力を兼ね備えている人」「ファシリテーションの役割を担う人のこと」を意味する言葉ですが、現在では司会者や会議の進行役、インストラクター、コーディネーターなどをファシリテーターと呼ぶ傾向にあり、意味を理解しないままファシリテーターという名称を使っている方もいらっしゃいます。

更に様々なプログラムの紹介・指導をする人をファシリテーターと呼ぶこともあり、ファシリテーターの肩書を持つ人の中身・内容は多様化しています。

【3】極和ファシリテーション&極和ファシリテーターとは!?

 

(1)極和ファシリテーションのルーツ

ファシリテーションのルーツを探っていくと、実はこの考え方は江戸時代の「江戸しぐさ」と呼ばれている商人の考え方や、聖徳太子の17条憲法「和を以て貴しと為す」ではないかと思われます。

何故ならアメリカは和を求めるよりもディベート文化であり、アメリカ人が江戸時代の日本の文化を非常に詳しく研究していたことも明らかです。江戸時代の人との関わり方として存在したものを「ファシリテーション」と名付けて体系化したのではないか?と推察する次第です。

この日本の和をルーツとするファシリテーションを「極和(きわみ)ファシリテーション」と名付けております。

(2)極和ファシリテーターの意味

ファシリテーターとは「ファシリテーション力を兼ね備えた人」または「ファシリテートする役割の人」という意味ですので、司会者や会議の進行役、インストラクター、コーディネーターなどに使う場合はできれば「ファシリテーション力を兼ね備えた」という意味の形容詞として使って頂きたいと思います。

つまり「ファシリテーター司会者」「ファシリテーター進行役」「ファシリテーターインストラクター」「ファシリテーターコーディネーター」を省略したものと捉え、「ファシリテーション力を兼ね備えた司会者(進行役、インストラクター、コーディネーター)」という意味で使って頂きたいのです。

何故なら「ファシリテートする役割」という意味で司会者(進行役、インストラクター、コーディネーター)をファシリテーターと表現すると他の参加者にはファシリテーション力は必要ないと思われてしまうからです。

ファシリテーション力は司会者(進行役、インストラクター、コーディネーター)だけでなく、その場の参加者誰もが持っていた方が素晴らしい結果を引き出すことができます。

このように「会議で使うファシリテーション」と区別するために、あらゆる場面で活用できるファシリテーションを「極和(きわみ)ファシリテーション」と名付け、無限大にある活用場面で是非とも活かして頂きたいと思っています。

(3)極和ファシリテーションは「プラスを引き出すコミュニケーション」

ファシリテーションをまだご存知ない方もいらっしゃるので、極和ファシリテーションを簡単に表現すると「プラスを引き出すコミュニケーション」と表現しています。

プラスを引き出す・・のプラスの中身は何を意味しているでしょうか?

  • 笑顔 嬉しい 楽しい 快適 HAPPY 満足 達成感 意欲 モチベーションといったポジティブな感情
  • 可能性 積極性 能力 潜在脳力 チャレンジ精神 やりがい 包容力 受容力 仕事力 責任感 などの能力的なこと

もし日々のコミュニケーションの場面で、お互いがそれぞれこのようなプラスを相手から引き出せたらどうですか?

明るい気持になって仕事が楽しくなったり遣り甲斐を感じたり前向きな気持ちになると思いませんか?そういうプラスの気持ちで仕事をすると効率が良くなったり、成果が拡大しますので、職場などでは使わない手はありませんよね。

では、具体的にどのような場面で活用できるのか例を出して説明したいと思います。

【4】主な場面での極和ファシリテーターとしての役割

会議や研修の場面でのファシリテーターの役割についてご紹介します。

(1)会議の場面での「ファシリテーター進行役」

会議には「何かの決議をする」「意見交換をする」「アイディアを出し合う」などの目的が必ず存在します。目的が存在しない会議は会議そのものが問題なので、詳しくは以下から詳細記事をご覧ください。

1.目的の確認

会議には必ず決議事項やアイディアを出すなど「目的」が存在します。会議の目的を達成するために会議の進行役は参加者に対してファシリテートしていきますが、忘れてはならないのが目的の確認と共有です。今回はアイディアを出す会議なのか、何かを決議する会議なのか、それを全体で共有することによって目的達成がしやすくなります。また目的によって会議の設計も異なります。

活発な意見が出て、より良い結論を引き出すことが成果にも直結するでしょうから、会議の場面でファシリテーションを使えることは非常に有用です。

2.アイスブレイク|場の緊張を解き、発言しやすい雰囲気を作る

会議の場面では冒頭で、参加者から意見を引き出しやすくするためにアイスブレイクを行なって場の緊張を解き、和やかで発言しやすい雰囲気を作ることが大切です。

アイスブレイクによってどれだけ場の緊張が取れ、参加者がリラックスして発言しやすい雰囲気になっているか、それによって会議の成果が大きく変わってきます。そのためにはアイスブレイクの質やハンドリングの上手さが会議の良し悪しに関係してきます。

アイスブレイクの詳しい記事はこちらです。

会議の前に適したアイスブレイクの紹介はこちらです。

3.会議でのファシリテーターの役割

会議の進行役であるファシリテーターは次のことに気を付ける必要があります。

  • 中立の立場であること
  • 向かい合うのではなく横並びの関わり方をする
  • 少数意見を切り捨てない
  • 少数意見を大切にする
  • 一人ひとり全員の満足度を高める
  • 組織の成果を最大最適化する
  • 時間管理を行う

ファシリテーターは声の大きな人や長々話す人の意見に左右されることなく、一人ひとり全員の意見を聞く姿勢や、少数意見を大切にすることが求められます。

ファシリテーターによっては、一人ひとりの意見を聞くために順番に指せば良いと思っていたり、「聞く」ということをすればファシリテーターの役割を果たしていると勘違いしている人も居ます。

ファシリテーターの役割は「質問する」や「聞く」のではなく、その人の持っている意見や考えを「引き出す」ことが大事であり、そのための方法もいろいろ考える必要があります。

例えば、何人かいる前で「あなたの意見はどうですか?」と聞かれても上手く話せず答えられないという人も居たりします。そういう発言が苦手な方からの意見を引き出すためには、2~3人で話し合ってもらってそこでの意見を代表者に発表してもらうとか、各自の意見をメモに書いて頂いて、それをファシリテーターが読み上げるなど、意見収集の方法もいろいろあります。

ファシリテーターはその場に応じた方法を使って、一人ひとりの意見をしっかり引き出し、整理し、組み合わせたり掛け合わせたりしながら一人ひとり全員の満足と組織の成果を最大最適化するために存在します。

4.進行役以外|ファシリテーター参加者

ファシリテーション力は進行役の方が持っているのはもちろんですが、実は参加者お一人おひとりが持っていることが大切なのです。会議の「場」を作るのは進行役だけでなく、全員で作るものだからです。

進行役のファシリテーターが完ぺきとは限りません。そのような場合は、ファシリテーターのサポート役として場を促す発言や場を活性化する発言ができることが望ましいです。

例えば説明が分かりにくかった場合や理解できていない人が居た場合には、仮に自分がわかっていたとしても進行役に確認をするとか、もう一度話してもらうことを促すことによって、全員が同じ情報を共有することができるようになります。

また、場が違う方向に脱線してしまった場合に進行役が気付いていない場合には本題に戻るように促すことも可能です。

いずれの立場であっても、その会議の目的に添った行動ができる人をファシリテーターと言えます。

(2)研修やセミナーでのファシリテーター講師&ファシリテーター受講者

研修やセミナーの講師、また学校の授業での教師にはファシリテーション力が必要なのはもちろんですが、受講者や生徒もファシリテーション力があると、そこでの学ぶがより深まったり、広がったり、受講生や生徒の成長に繋がります。

1.研修やセミナー、講座などの「ファシリテーター講師」

研修やセミナーにおいて、講師はファシリテーターとして受講生のやる気や意欲、可能性、能力、潜在脳力などプラスをどれだけ引き出せるかということが求められます。これらのプラスが引き出せないような講師は講師力が低いということになります。

例えば、用意したカリキュラムと対象の受講生の質が違っている場合などは、臨機応変に内容を変えられるぐらいの力量が必要です。(研修会社が主催する同じコンテンツのカリキュラムを実施することが求められている場合はこの限りではありません。)

研修やセミナーの目的は、受講者がその研修の内容をどれだけ理解できるかがポイントになります。カリキュラム通りにレクチャーをすれば終わりという考えでは「ファシリテーター講師」とは言えません。

そのために講師は受講生が理解しやすい言葉選び、伝え方、説明力などを見に付けておく必要があります。

2.研修やセミナー、講座の「ファシリテーター受講生」

教わる立場である受講生ではありますが、教わる側にも実はファシリテーション力があると、その研修等の成果が変わってきます。

例えば、講師の話していることが一部の受講生には伝わっていないことに気付いたときには、ご自身は知っていたとしてもその点について「質問」することで理解できていなかった人の学びに貢献することができます。

また教わっていることをただ受け取るだけではなく、疑問点やもっと深く知りたいことについては「質問」することで、その研修そのものの学びが深まります。そのように「質問」されるということは、講師の話を聞いている、受け取っているという証でもありますので、講師としても教える意欲が増していきます。つまり講師のプラス(教える意欲)を深めていることに繋がります。

もっとも、質問を嫌がる講師もいますし、応えるほどの力量の無い講師も中にはいるかも知れませんので、講師の反応を見ながら「質問」がその研修の場を活性化しているか?とか、貢献しているか?という視点を持ちながらやって頂ければと思います。

(3)家庭でのファシリテーターパパ&ファシリテーターママ

一番身近な組織は「家庭」です。「うちの家族に目的なんてありません。」と仰る方がいらっしゃいます。確かに家族で会議を行なって、「我が家の目的は・・・」などと話し合うご家庭はほとんど無いと思います。にも関わらず、家庭においても「目的」「向上心」「成長意欲」のいずれかが当てはまるのは何故でしょう?

会議で話し合うことは無くても、ご家庭の中には「家庭円満、家族の健康、経済的安定、お子さんの健全育成」など暗黙の目的が存在します。現在一人暮らしの方も以前はご家族と同居されていたと思います。その家族間の関係性向上や健康維持のためにファシリテーションは充分に役に立ちます。

極和ファシリテーションを学びにいらっしゃる方の多くは職場で使いたい、会議の進行に役立てたい、と仰る方がほとんどなのですが、実際に宿題を出すと実践するのは家庭!という方がとても多く、職場での成果を出す前にご家庭で成果を出してくださる方が多くいらっしゃいます。

1.ファシリテーターパパの子育てコミュニケーション

いつも仕事が遅くお子さんとのコミュニケーションの時間がなかなか取れなかったTさんは極和ファシリの講座のあと、お子さんと一緒にお風呂に入り久々に親子の会話をされたそうです。そのときに「お子さんのプラスを引き出す!」を意識したら、お子さんの意欲のスイッチが入ったようで、その後は進んで宿題をやるようになったり、率先してお手伝いもするようになったとのこと!

あまりの成果に「え?どんな話をされたのですか?」と聞いたら、「とにかく子どもの言うことを否定しないで、プラスを引き出す!と意識しただけで、こんなに成果があるとはびっくりでした!」とのこと。これはトライしてみる価値がありそうですね。

2.ファシリテーターママの子育てコミュニケーション

5才のお子さんがいらっしゃるOLのKさんは、仕事もして家事もしていつも時間がないのでイライラして、ついお子さんにそのイライラをぶつけてしまうこともあったそうです。
極和ファシリの研修を受講して「プラスを引き出す!」を意識しようと思った翌朝のことです。朝は幼稚園に出かける、自分も仕事に出かける、慌ただしいそんなときにお子さんがテーブルのミルクをひっくり返してしまったそうです。

「何やってるの!!!」と普段ならどなりちらしていたのですが、ふとお子さんの顔を見たら怒られる!と思っておびえたような顔をしていたそうです。ここで「何やってるの!!」と叱ってもこぼれたミルクが元に戻るわけではありません。ファシリの講座を思い出したKさんは怒りたい気持ちを抑えて「大丈夫だった?」と声をかけたそうです。

そしたらお子さんがホッとしたような表情になって「ごめんなさい。今度から気を付けるね。」と言ったので、思わず抱きしめたそうです。

忙しい毎日を過ごしているとついつい怒鳴ったりしてしまうことも子育て中にはあるかも知れませんが、失敗してどうしよう?と思っているのはお子さん自身です。そんなときに追い打ちをかけるように怒鳴っても、何もプラスは生まれません。

「大丈夫だった?」の一言で、自分は大切に思われている!という体験が将来のお子さんの自己肯定感や自信にも繋がっていくのではないでしょうか?私たち大人は子どもの可能性の芽を摘むことなく、伸ばしてあげられる存在でいたいと思います。

 

【5】様々な場面での極和ファシリテーションの活用事例

(1)会社・職場での活用事例

会社・職場の目的は「売上UP」「効率化」など目的が明確ですので、ファシリテーションを活用する場面は多岐に渡ります。会議のように具体的ではない場面も数多く存在しますので、ファシリテーション力を磨いて会議以外の場面でもできるだけ多く活用できるようになることが理想です。ファシリテーションを兼ね備えた社員が増えれば組織のチームワーク力が向上し、成果向上に繋がります。

1.会社・職場での活用

例えば、会社内での人間関係は自身のストレスに与える影響は非常に大きいものです。できれば良好な人間関係を作りたいものです。日常の職場での会話にファシリテーションを取り入れることは人間関係を良好に保つことや改善するのに非常に役に立ちます。

日常の挨拶、お互いへの声がけなどによって職場に相談しやすい雰囲気が生まれたり、協力し合ったり、連携が取りやすい環境になります。ファシリテーションを身に付けることで、苦手だった人と最強のタッグが組めるようになったり、信頼関係を構築することができます。またそれぞれの部署の空気感が良くなったり、お互いに協力的になり、効率アップや残業時間の削減に繋げることも可能です。

最近はダイバーシティや働き方改革などに取り組んでいる企業が多いと思いますが、そこにはファシリテーションが不可欠となっています。

2.自治体でのファシリテーション実践事例

ある自治体のある課では、それぞれが違う仕事を担当していて、隣の人は何をする人ぞ?という状況で仕事をしていました。

ファシリテーションの研修後は毎朝朝礼で各自のやっていることや、この件でアイディア欲しい!などの情報発信を行うようになり、課員同士のコミュニケーションが円滑になり、担当者は決まっているもののお互いに他の職員の仕事に協力し合うようになりました。

その結果、今まで一人で考えていたイベントが5人のメンバーのアイディアが反映されるようになり、これまで以上に中身の濃いイベントが実施されるようになりました。

また、課員への面談・問合せがあった場合に本人が離席をしていても、別な人が状況を把握しているので説明が可能になったり、お待たせすることがなくなり、非常に良い形で仕事ができるようになったと喜んで頂きました。

3.職場でファシリ実践で人間関係改善

ある職場の主任の方が極和ファシリテーター養成スクールに参加されたときのことです。その方は上司との折り合いが悪く、とても悩んでいました。プラスを引き出すコミュニケーションを取るようにアドバイスをしていましたが、そもそもコミュニケーションを取っていない状況でしたので改善の可能性すらありませんでした。

そのときに人間関係改善の「ファシリ作戦」のやり方を教えて実践して頂きました。1か月後にはあれほど苦手だった上司との関係がガラッと変わり、上司に信頼されるようになり、上司から相談を持ち掛けられるほどになったのです。

このような人間関係改善の事例は他にもいくつもあり、極和ファシリテーションが人間関係改善に役立つことを実証して頂きました。

(2)友人間でのファシリテーション

友人間ではお互いのことを理解し合っていると思いますので、多少の欠点は受け入れてくれているとは思いますが、例えば一方的に自分だけ話すとか、相手の話を遮ったり話を取ってしまうようなことがあると関係性にヒビが入らないとも限りません。

大切な友人との関係をより良好にするためにはファシリテーションを身に付けていくことをお薦めします。ファシリテーションを身に付けると、一緒に過ごす時間がより楽しくなったり、夢や目標など未来を語り合えるようになります。

あなたが相手のプラスを引き出せるようになると、その方はあなたと話すのが楽しい!自分の可能性を引き出してプラスの気持ちにさせてくれる!そのようなメンターのような存在になったら信頼関係が深まります。あなたの大切なお友達のプラスを引き出せるようになれたら、そしてそれが相互にできるようだったら本当に楽しい毎日になるのではないでしょうか。

(3)合コン

合コンでファシリテーション?と、疑問に思われる方もいらっしゃると思います。が、合コンは目的が明確です。「新しい人と出逢い、楽しく飲食しながら交流し、相互理解を深めること」です。合コンなど飲み会では気配りできる人とそうでない人とどちらが良いでしょうか?グラスの空いてる人に飲み物を注いだり、追加の声がけをしたり、料理を取り分けたりしてくれる人が居るととてもありがたいものです。

但しやり過ぎると相手に気を遣わせてしまったりするので、相手に気を遣わせない、場を壊さない程度にさりげなくできるようになると良いと思います。

 

また、ポツンとしている人に声を掛けたりみんなが楽しめるような気配りもできると良いと思います。あくまで自然にさりげなくがコツです。

(4)NPO活動

NPOの活動においては活動に賛同する人に集まって頂く機会が多いので、その活動自体がファシリテーションとは切っても切れない関係にあります。

また様々なイベント、ワークショップを開催する機会も多々あると思いますが、そこでもファシリテーションは欠かせません。

NPO活動をされている方やNPOで働く方々はファシリテーションを身に付けることで賛同者を集めやすくなったり、活動の成果をあげることができるようになります。「ファシリテーション」という共通言語を持つことで、メンバー間の問題解決やチーム力向上にも役立ちます。

NPOでやりがちなファシリテーションの落とし穴

NPOではワークショップを開催することが多いと思いますが、拝見していて感じるのは手段と目的の履き違いをしているケースも見受けられる点です。

例えば「ワークショップ」は手段なのですが、「ワークショップ」を開催することが目的になってしまい、その「ワークショップ」の先にあるべき目的が見失われてしまっていることがあったりします。何故そのワークショップを開催することにしたのか?参加者が多いのでグループごとに分けてワークショップの手法を使って参加者全員の意見を収集する、といった目的が本来は存在するはずです。

ワークショップでファシリテーションを活用するのは、まさにそのような場面で、場から出た意見を足したり引いたり、重ねたり掛け合わせたり、その結果想定外の素晴らしいアイディアに変身したりするのです。そこをやらずにワークショップを終えたら、消化不良で終わってしまう可能性があります。

ですので、ワークショップを実施した際はそのあとでそこから出たものを組み合わせたり振り返る時間を是非持って頂きたいと思います。

(5)町内会・子ども会

町内会や子ども会でも会員同士の交流を計りながら活動を行なっていきますし、雇用関係のない中で活動をしていくわけですから、特に役員をされる方にはファシリテーション力が必要となります。会員の参加や協力を促すためにはファシリテーションが欠かせません。

子ども会のイベントではアイスブレイクゲームがとても役だって盛り上げることができます。組織の和や協力関係を築いていくためにはファシリテーションは大いに役立つと言えましょう。

会議の場面では是非とも皆さんの参加を促すような進行の仕方を心がけて頂きたいし、一人ひとりの得意なことや脳力を引き出すことで会の運営が自主的なものに変わり、活発な活動になっていくと思います。

(6)接客の場面でのファシリテーション

 

さまざまな職種において接客時のファシリテーションを必須と言えます。お客様の満足度向上のためにも、クレームを引き出さないためにも接客する機会のある方はファシリテーションを身に付けておくことが大切です。

言葉の選び方ひとつでも相手の満足度が違ってきます。お客様の満足度が上がるということは、リピートにも繋がりますし、紹介が得られるようになるかも知れません。

ここでいくつかの事例をご紹介致します。

1.行政の窓口

役所の窓口のお仕事をされる方は「接客」スキルの必要性を感じてらっしゃる方はどのぐらいいらっしゃるでしょうか?デパートやショップの店員さんは売り上げに直結しますから接客力を身に付けようという意識はあると思いますが、役所の窓口の場合は事務的対応をされている方も多いように感じます。

しかしそれではクレームを増やすことにも繋がりますし、評判を落とすことになったりします。

例えば
「この手続きをお願いします。」と書類を窓口に持ってきたとしましょう。しかし、書類が1枚足りないとか、押印がされていないとなど不備な状態のこともあると思います。そのときに、「書類と押印が足りないので手続きはできません。」とできないことを伝えると相手は「せっかく来たのに・・・」とか、「タクシー代を掛けてきたのに・・・」とできなかったことが自分の不備であるにも関わらず、それを責められてるような印象を受けてしまいます。

ですがそのときに「書類をお持ちくださりありがとうございます。あと1枚の書類とこちらに押印して頂ければすぐに手続きが可能です。」という言い方の場合はどうでしょう?
同じ手続きができないことに変わりはなくても、あと1枚の書類と印鑑があれば手続きできるのね、と可能性を見出すことができますし、何より責められてる印象を受けないのでイヤな気分にはならないと思います。

1枚の書類と押印が足りない!という事実は変わりなくても、そのことを伝える言葉の選び方によって相手の受け取り方はポジティブにもネガティブにもなるということです。

2.シューズショップでの買物の場面

「このデザインのMサイズはありますか?」と聞いたときに
「そこに出てるだけです。」と答えられたことはありませんか?多くの場合、見つけられなかったから店員さんに尋ねているのです。しかも、買いたい!という意思表示をしているわけですから、そこで親切な対応をしなければ間違いなく売上には繋がらないということになります。せっかくの販売チャンスをたった一言で失っているのです。

仮にご希望の商品は出ているだけでストックがないとしても、
「少しお待ちくださいませ。ストックがあるか確認して参ります。」と言って「あいにくMサイズはこちらのお色なあありましたが・・」と持ってきてくださるような対応をしてくれたならば、その時は購入に結び付かなくてもそのお店にはきっとまた来ようと思うと思います。でも、対応が悪かったら二度とその店には行きたくないと思うかも知れません。

このような事例はファシリテーションというよりも接客の基本かも知れません。しかしファシリテーションを身に付けていると単なる接客マナーとして話すのではなく、如何にお客様の満足を引き出せるか?という視点になるので、その場だけのことではなく、より未来に繋がる接客ができるようになります。

まとめ

今回は一般的なファシリテーションと極和ファシリテーションの違いをご紹介させて頂きました。もしもファシリテーションは会議で使うもの、と思ってらっしゃる方が居ましたら、是非あらゆる場面で活用できることを知って頂ければと思います。

ファシリテーションは奥が深い!

今回は一般的なファシリテーションと極和ファシリテーションの違いをご紹介させて頂きました。もしもファシリテーションは会議で使うもの、と思ってらっしゃる方が居ましたら、是非あらゆる場面で活用できることを知って頂ければと思います。

以下のようにファシリテーションはあらゆる場面で活用することができます。

  • 会社
  • 家庭
  • NPO活動
  • 町内会・子供会
  • 友人間
  • 合コン
  • 接客

これ以外にもあらゆる場面で活用でき、その場面は無限大にあります。まずは、どのような場面でファシリテーションを活用できるかをイメージして頂けたらと思います。

ファシリテーションの第一歩は、相手の「プラスを引き出すコミュニケーション」!これを意識して日々の挨拶やコミュニケーションで是非実践して頂きたいと思います。

ファシリテーションの学びには終わりがなく、生涯「学び&磨き」続けていくものであり、それぞれが自分らしいファシリテーターを目指して人生をより豊かなものにして頂けたらと思います。

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